拾い目の詳細

どこから拾ったらいいか、疑問に思っている方もいらっしゃると思いますが、最初はあまり神経質に考えないほうがいいでしょう。図に描いてあるあたりに目を入れていけば、だいたいうまくいきます。ここでは、それでも疑問が解消されない方のために、拾い目する部分を詳細に説明します。面倒な説明になりますが、くれぐれも、あまり神経質にとらえないでください。

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徹底図解で、上図のように示した編地を、もっと詳細に描くと下図のようになります。分かりやすいように毛糸を細く表現しました。

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この図は理念的なもので、実際の編地をいくら凝視しても、なかなかこのように見えないでしょう。青い色の目が端の一目ですが、一見して分かる通り、普通の編目の形をしてはいません。これを知らないために、一目内側を拾ったつもりで、実は1目半〜2目内側を拾っている方が大勢います。ご注意ください。青い目の上半分の団子になったようなところは下半分の目の裏側に隠れるので、端目は半目のように見えます。それを表現したのが最初の図です。実際に針を入れるのは赤矢印の場所です。

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靴下の場合、拾い目の「しろ」を薄くした方が履き心地がよいので、一目内側ではなく、半目内側を拾う方法もあります。その場合は上図のように拾います。しかし、よほど端目まで奇麗に編める人でないと、見た目は少し汚くなります。拾う部分も分かり難いので、上級者向きでしょう。細目の糸の場合、ここまでしなくても、そんなに「しろ」が邪魔にはならないと思いますが、チャンキーな糸で編む場合はこの方法も試す価値があります。

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拾い目をするときに、拾うラインが分かりにくい場合は、次のように判断します。まず、編地を編んだ方向を確認します。上図ですと左から右に編んでいます。その際、編んだ方向に対して、逆ハの字が一つの目になりますので、その間が目と目の間です(上図の緑線)。逆に編んだ方向に対してハの字になっている目の間は、半目の線です(上図の赤線)。したがって、一目内側を拾う場合、上図の緑線の最も外側を探せばよいことになります。