メリノのカーディガン
ウーリーズのメリノで編む五分丈袖のカーディガンの編み方を説明します

よもやま話で何度となく登場したウーリーズの世界最高級のエキストラファインメリノ手編み糸を使って編んだカーディガンです。ナチュラル系の糸というと、どうしてもトラディショナルなシルエットの作品になってしまいがちなのですが、せっかくの高級毛糸なので、「タウンで着るこの一着」という作品にしたくて色々と試行錯誤した結果、襟付きの五分丈スリーブというカーディガンになりました。襟があると、少しフォーマルな感じがありますし、折り返しのついた五分丈スリーブにしたことによってフェミニンな雰囲気をプラスしたつもりです。ノースリーブセーターと同様、五分丈スリーブは、保温性ではなくファッション性を際立たせる効果があります。 一時期、白のコートが流行ったことがありましたが、ある意味で白は女性の可愛らしさを最も引き立てる色です。特に冬の白いニット類はとてもコーディネイト力がありますので、シンプルなデザインですが、何かと使い回しがきくものになると思います。また、この五分丈スリーブは冬でも美白を自慢したい人にもお勧めします(笑)。

ウーリーズの毛糸は機械紡績でも、日本の毛糸にない乱れがあって、ただのメリヤス編みでも微妙なブークレヤーンのような質感がでています。さらに、形が少し不ぞろいのアワビの貝ボタンは少しダークな虹色の輝きがあって、アクセサリーのようなポイントになっています。

コーディネイト

基本的には、前のボタンを閉じてセーター感覚で着るつもりで、ウエストシェィプを入れてコンパクトな形にしていますが、もちろん羽織る形のコーディネイトも可能です。

左は、微妙なグレーのやや太畝コーデュロイパンツと合わせてみました。パンツの幅はやや太めでゆったりとしたシルエットです。白は膨張色で目立ちますので、こういうボリューム感のあるパンツの方が安定します。ダークカラーのボディバッグを斜め掛けしても決まります。

右はトータルコーディネイトの例です。帽子はグレーの織り生地製でふんわりと暖かい感じです。スカートはざっくりしたツィードスカートです。カーディガンのボリューム感に負けないためには、このように質感のある素材をあわせる方がいいと思います。ブーツは黒でも構いませんが、白い半袖カーディガンの軽さに合わせて、キャメルにしてみました。

白のニットは淡い色からダークな色までボトムの色を選びません。ただ、せっかくのナチュラルヤーンですから、ナチュラルヤーン独特のあたたかみを引き立てるようなコーディネイトにしてみたいものです。コーデュロイやツイードやベルベット調など、生地感のあるものが良いでしょう。 また、ボタンを開けて羽織ものとして着る場合も、ワンピース・パンツ・スカートと幅広く合わせることができると思います。

使用糸

使用糸は、ウーリーズの「バルさんのメリノ」です。 乳白色のナチュラルな白さがまぶしい、ソフトな肌触りの毛糸です。 太さは並太くらいだと思います。

使用編針

メリヤス編みには9号、ゴム編みには7号を使っています。襟部分に8号棒針も使っています。ゲージは20目×28段です。

電脳編図

メリノカーディガンの電脳編図