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シルクプリーツモヘアのツインニット |
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パピーの「シルクプリーツモヘア」で編むツインニットの編み方を解説します。 |
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この作品は、なによりも軽く薄く暖かいシンプルなツインニットが欲しいという方にお勧めします。サイズにもよりますが、インナーとカーディガン合わせて600g以内で編めると思います。
私たちは、細くて高級な糸を丹念に密に編んで作る作品が好きですが、このツインニットもそのような作品のひとつです。
細めの(といっても6号ですが)棒針で、細かく編んだ編地は、手編みの野暮ったさはほとんどなく、オートクチュール製品だけが持つ独特の高級感さえ漂います。このような並太以下の細めの糸で編むのは確かに面倒ですが、一着作っておけば、後々重宝すること間違いなしの一品です。薄いとはいえ、手編み独特の保温性があり、軽くはおっただけで十分暖かいニットウェアです。シンプルなシルエットですので、幅広い年代の方に着こなしていただけるものと思います。
デザインの特徴としては、シルク素材のエレガントさを生かすために極力ボーダーを細くしました。また、糸の輝きが際立つよう、ボーダーは一般的なゴム編みではなくすべて一目かのこにしています。かのこによる編地の変化と、プリーツのよったシルク糸の相互作用で、ボーダー部分に細かいキラメキのような光が見えます。ウェストシェイプもかなり深くし、ウェスト位置も高めにしていますので、改まった雰囲気があり、通勤はもちろんちょっとしたお呼ばれにも自慢で着ていけます。
インナーは、右の写真のようにノースリーブですので、ツインニットの中では編む量は少ないほうだと思います。腕周りがごろつきませんので、ダーク系ジャケットのインナーとして使うこともできます。ロイヤルミルクティーのような柔らかい色合いが、辛めの印象のあるダークジャケットの雰囲気を和らげて、若々しい雰囲気になると思います。なにしろモヘアが入った手編みですから、これ一枚を入れるだけでぐっと暖かくなり、肌寒い季節にはなかなか心強いものです。もちろん、インナー単体でもノースリーブセーターとして、スカートやパンツに合わせて着ることができます。
基本的には、スカートに合わせるべくデザインしましたが、パンツやジーンズに合わせる場合は流行のベルトを見せるようにして着ると今時っぽくまとめることが出来ると思います。最近よく出ているふんわりとしたスカートとあわせると、トップがコンパクトなのでヘップバーン調のクラシックなコーディネイトになります(写真左)。ツインニットとしてではなく、単体のカーディガンとして着る場合は、カーディガンの方がウエストシェイプをより深くとってありますので、ボタンをとじて着ると身体のラインが出てエレガントになります(写真中央左)し、ワンピースにカーディガンだけはおるだけでもワンピースのエレガントさが損なわれずに便利です。(写真中央右)。パンツのコーディネイト例としては、カジュアルにジーンズとブーツなどを合わせるとかなり違った雰囲気になります(写真右)。他には、タイトスカートやマーメイドラインと合わせても、Iラインの綺麗なシルエットになりますし、パンツもストレートからブーツカットまで幅広く対応可能です。この色で編んだ場合は、流行のビタチョコブラウンとも相性ばっちりですし、黒やグレー系だけでなく茶系やボルドーなどの濃い色なら大抵うまくまとまります。使いまわしの意味でもこの色はお勧めですが、他の色で編むと、また一味違ったアンサンブルになりますよ。
使用糸
メーカー | パピー |
糸名 | シルクプリーツモヘア |
素材 | ナイロン48% シルク26% モヘア23% ウール3% |
重量・長さ | 40g 120m |
色番号 | 602 |
使用重量 | 500g(13玉)〜600g(15玉) (サイズ7〜9号) |
使用糸は、パピーの「シルクプリーツモヘア」です。
ラーメンの縮れ麺のようにプリーツの寄ったフラットで輝きのあるシルク糸の回りに、柔らかいモヘア糸が巻きついている変わったテーストの糸です。糸の手触りは、蝋のように引っ掛かりを感じますが、編地は意外に軽く、ソフトな肌触りです。シルク糸プリーツをよせてあるために、編地に独特の輝きがあります。ラメのようなギラギラした光ではない自然の輝きが作品をゴージャスに明るく見せます。
ファンシーヤーンよりストレートヤーンの方が好き、という方でもこの毛糸は一度試してみる価値があると思います。
使用編針
全て6号を使っています。ゲージは24目×35段です。
インナーの電脳編図
カーディガンの電脳編図
続きます....
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