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2.よい編み方とは

良い編み方について

これからフランス式表編について説明していくのですが、それより先に良い編み方に必要な要件について考えておくことにします。

疲れにくいこと・手に障害を起こしにくいこと

一般の人にとって編み物は趣味ですから、ひどい疲労・肩こり・手指の障害を引き起こすようでは問題です。(職業でやっている人なら労災になります。)自然で、無理のないスムーズな編み方をなによりも優先するべきです。

編む速さ

速く編めるというのは大きな利点です。無駄な動きを殺いで、合理的な動きを追求することによって編む速度は向上します。しかし編む速さは、動きを頭で理解するだけではなく、体に覚えこませる必要があります。それには長い訓練が必要です。速く編もうとあせっても急な上達はそもそも見込めません。また、個人差も相当あるようです。趣味でやる編み物ではあまりにも速度にこだわるよりも、編む時間を楽しむ、というような気持ちの 余裕が必要ではないでしょうか。その意味で、今回は編む速度を向上させるという視点から動きの分析をしていません。

綺麗な編目

編目が汚くて悩んでいる人は多いようです。もちろん綺麗にそろった編目も訓練によって初めて得られる技術です。それでも、どのような技法が綺麗な編地を作るかを理解しておくのは重要でしょう。編目が不ぞろいなのは糸を針に巻きつけるときの力の強さ、加減によるものと思われています。もちろんそれが一番重要なことですが、編目の汚い人の編地を良く見るとところどころはっきりと糸が割れている個所が見つかります。さらに 良く見ると微妙な糸割れが多数見つかります。毛糸は非常に細い繊維を撚りあわせてできていますがその目に見えないほどの一本の繊維でさえ糸割れを起こすと編地には大きな影響がでます。綺麗な編地を作るためには産毛一本の糸割れも出さないことが重要です。したがって、今回は糸割れをなるべく起こさない編み方を考えています。


糸割れ

ただ、編目の美しさについてはことわっておきたいことがあります。初心者の中には機械編みのような編目を理想としている人もいるようですが、そこまで完璧に揃った編目は目指さないほうがいいと思います。もちろん達人となれば機械と同じか機械以上に美しい編地を作ることもできるかもしれませんが、普通の人間が目指すゴールとして果たして適切かとなると疑わしいでしょう。人によって意見は違うでしょうが、私はある程度の編 目の乱れは手編みの特権と考えています。市販品の中には「手編み」とタグがついていても明らかに機械編みとおぼしき製品があります。このような製品をお手本にするようでは本末転倒です。

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