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ベレー帽の編み方

この帽子について

オーバーサイズのベレー モヘア糸を使って、ふんわりと大き目に作ったベレー帽は軽くて暖かく、被りやすい帽子です。日本ではベレー帽というと、今でも少し気取ったような印象が残っているかもしれませんが、実際はアメリカの特殊部隊「グリーンベレー」などに見られるように極めて実用的な帽子です。クラウンとサイドクラウンを折りたたみ、平らにするとブリムとなって陽をさえぎることができ、耳が隠れるまで深く被ると見た目以上の保温力を発揮します。この帽子は髪型の乱れを気にする人にも被ってもらえるように柔らかくて軽い素材を使って仕上げました。ワッチキャップほどカジュアル過ぎないので、タウンで被る場合には重宝します。

日本では、昔はベレー帽といえば手塚治虫や桜田順子(ふ、古い...)が被っていたような小さな固めのベレーが主でしたが、最近はマイケル・ジョーダンが被っているような大きく柔らかいサイズに人気があるようですね。超極太糸を使ったバルキーなベレーを被っている人も見掛けるようになりました。日本人も、帽子を気張らずに自然に被れるようになってきたのかもしれません。それだけ、「洋装」も日本人のものとなってきているのでしょう。帽子は場合によってはセーター以上に人目を引きますので、ぜひ気合の入った一品を仕上げてみてください。

使用糸

パラディーゾ

メーカーパピー
糸名パラディーゾ
素材アクリル50%
モヘア25%
ウール25%
重量・長さ40g 136m
色番号4756(ベージュ)
使用重量43g(1玉少し)

使用糸は、パピーのパラディーゾです。この糸はモヘア昆の軽い糸ですが、チャンキーで重い糸を使っても味わいが出ます。私たちは、他の作品も含めて沢山買ったので、1玉で少し足らない43gというような中途半端な重さになってしまいました。1玉で完成させたい場合は、少し目数を減らす必要があるでしょう。

使用編針

6号を使っています。ゲージは22目×30段です。

編図と編み方

beretgraph.gif 指で掛ける作り目で、120目作り、輪にして10段一目ゴム編を編みます。これ以降はすべてメリヤス編(表編み)にします。11段目で、10目編んでから1目ねじり増し目をするという方法で、一周で12目増やします。3段はそのまま編み、5段目で今度は、11目編んでから1目ねじり増し目をして、同様に一周で12目増やします。これを全部で4回繰り返します。

次に、編み始めを右上ニ目一度し、24目編んでから左上ニ目一度する、というのを6回繰り返して、一周で12目減らします。2段は普通に編み、4段目で編み始め右上ニ目一度、22目編んでから左上ニ目一度、というように減らします。これを全部で13回繰り返して、最後に12目を残します。残った12目はしぼり止めします。しぼり止めは、一目とばしで二周させてから締めたほうが奇麗に仕上がると思いますが、12目一度に絞っても問題ないでしょう。

ベレーのサイズについて

beret.gif ベレー帽のデザインは他の帽子よりも難しいように思われていますが、実際はそうでもなく、頭回り部分 A と全体の大きさ B のサイズでほぼ雰囲気が決まります。クラウンの高さ C やサイドクラウンの高さ D は、それほど雰囲気に影響を与えません。ニット帽は腰がなくペタンとしてしまいます。結局、CとDは折りたたんだときにBの大きさに含まれますので、Bのサイズの一部として考えて、AとBの大きさや比率を変えてみる、というだけで十分ベレーの変化は楽しめます。あまり厳密な製図を考えずに色々遊んでみてください。



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