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ノースリーブセーターの編み方 |
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初めてセーターを編む方のためにノースリーブセーターの編み方を徹底図解します |
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4. 体を測る
「初めてのセーター」はどれもフィット感のあるセーターです。そのために、体に合わせたサイズに編み上げる必要があります。編み方の安定しない初心者にとってこれは大変なことですが、その代わり編む量はルーズなセーターより格段に少なくなります。おそらく、スワッチを何枚編んでも十分にお釣がくると思います。フィットしたセーターが小さ目に出来てしまい、着れないというのは最悪の失敗ですが、ルーズなセーターが大き目に出来てしまうのも、結局着れないのと似たようなものになります。ですから、セーターを作る場合はサイズを調整しながら編む技術はどうしても必要です。もし、途中でサイズが大幅におかしくなっている場合は、残念ですがやり直しとなります。もちろん、1〜2センチの誤差は問題ではありません。場所によってはもっと大きな誤差でも許容されます。編地には伸縮性がありますので、あまり神経質に考えすぎるのもかえって良くありません。編地のサイズが大きく違ってきた場合は、できれば編み物に詳しい人に、そのまま編んでも良いか、修正を加えるべきか、それともやり直すべきか、聞いてみたほうがいいでしょう。それが出来ない場合は、サイズが違う場所や程度によってどのような問題がありそうか、良く考えて決断してください。
しつこいですが、ゲージは必ず測って下さい。ゲージが測れたら、フィット感のあるセーターを作るための第一ステップは完了です。次のステップは、作品を着る人の体のサイズを測ります。プレゼントなどで、どうしても測れない場合はしようがありませんが、もし自分が着る場合でしたら、ぜひサイズを取ってください。これは絶対に必要というステップではありませんが、手編みの醍醐味が「自分サイズにできる」ということですから、そのための儀式としても楽しいものですし、手間もそうかかりません。体のサイズを測るには洋裁用のメジャーがあれば一番ですが、なければ新聞紙や新聞広告を1センチ幅くらいに切って測り、実際の寸法は定規で換算するという方法でも大丈夫です。自分一人では測りにくいので、友人や家族に手伝ってもらうとよいでしょう。洋裁などが達者な人がいれば、頼んできちんと測ってもらうのもいいでしょう。
現在のところ、編み物本には、編地のサイズはありますが、計算の基本とした体のサイズは載っていません。しかしおそらく標準体型をもとにしていると考えられますので、自分の体が標準体型とどれくらい違うかを分かっていれば、後々調整するときに便利です。また、私たちは編図を「電脳編図」で提供しますので、体のサイズを入れると簡単に自分サイズの編図ができます。
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| S | M | L |
頭回り | 55 | 56 | 57 |
首回り | 32〜35 | 33〜36 | 34〜37 |
胸囲 | 80 | 84 | 88 |
胴囲 | 58 | 64 | 68 |
腰囲 | 88 | 92 | 96 |
H下がり | 17 | 18 | 19 |
背肩幅 | 33 | 35 | 37 |
頭回り | 55 | 56 | 57 |
背丈 | 36 | 37 | 38 |
袖丈 | 48 | 50 | 52 |
袖付け回り | 32 | 34 | 36 |
腕回り | 26 | 28 | 30 |
ひじ回り | 21 | 22 | 23 |
手首回り | 15 | 16 | 17 |
乳下がり | 23 | 24 | 25 |
乳間隔 | 17 | 18 | 19 |
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測り方
頭回り
額の一番出ているところ、耳の上、後頭部の出ているところを通り、頭回りの最も大きいところを測ります。
首回り
首の付け根(N.P.)を通り首の根元部分の太さを測ります。N.P.は、首と肩の筋肉とのつなぎ目ですが、分かり難い場合は肩の筋肉を探して、首の方を終わり部分を見つけます。
胸囲(バスト)
胸の一番高い部分(トップバスト)を通り、水平に脇の下を回して測ります。
腰囲(ウェスト)
腰の最も細い部分を水平に測ります。見栄を出して締め付けすぎないように。(笑)
腰囲(ヒップ)
お尻の一番出ているところを水平に測ります。ただし、水平にヒップを測って、その上にお腹の肉が出ている場合は、その分メジャーを緩めて測ります。
ヒップ下がり
ウェストラインから、ヒップラインまでを体に添って測ります。
背肩幅
手を下げたときに、肩の一番上の骨の出っ張ったところを見つけます。これがショルダーポイント(S.P.)です。背肩幅は左右のショルダーポイントの直線距離になります。他の寸法は体に添った長さですが、背型幅だけが直線の長さですので、目測が必要な場合もあります。
背丈
頭を前に下げ、後ろの首筋を背に向けて探ります。最初に当たる背骨の先から、ウエストラインまでを測ります。
袖丈
ショルダーポイントから腕の外側にメジャーをあて、手首の内側と外側のくるぶしを結ぶ線までを測ります。
腕付け回り(アームホール)
メジャーを脇に入れ、ショルダーポイントを通る長さを測ります。
腕回り
腕の根元の一番太いところを測ります。
ひじ回り
肘関節の一番太いところを測ります。
手首回り
手首のくるぶしの上の一番太いところを測ります。
乳下がり
ネックポイントから胸の一番高いところ(バストポイント)までを測ります。
乳間隔
左右のバストポイントの間を測ります。
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