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ノースリーブセーターの編み方 ホームへ
初めてセーターを編む方のためにノースリーブセーターの編み方を徹底図解します

1.セーターの概要 2.道具と編み方 3.スワッチを編む 4.体を測る 5.編み方概要・編図

セーターの概要

ノースリーブのセーター このセーターは、タートルネックとノースリーブという一見アンバランスな組み合わせのセーターです。最初にこのスタイルのセーターを見たときは違和感を覚えたものですが、ずいぶんと一般的になってきました。秋口や春先など、単体で着るとトップのシルエットがすっきりしますし、寒い季節でも、ジャケットのインナーなどに使うと、袖まわりがごろつかず格好よく見えるのが人気の理由でしょう。

手編み派の人にとって、袖を編まなくてよいというのは嬉しい限りです。というのは、袖の大きさは身頃に匹敵するほどのものですし、面倒な袖付けも要らないので、手間としては半分くらいで出来上がってしまいます。

「初めてのセーター」という形で提案されているセーターを見ると、だいたいものすごく太い糸を使ったものが多いようです。最近では縄のような糸で、指編みセーターを作るというのもありますね。しかし色々考えて、私たちはもう少し細い糸を使うことにしました。あまりにも太い糸で作ったセーターは着にくく、実用性が極端に劣るというのがその理由です。もちろん完成しないことには、実用性もなにもないわけですから、とりあえず完成の喜びを味わってもらう、ということで目数が少なくてすむ太い糸を使って始めるというのは一理ありますので、私たちのセーターでは少し手強すぎると思う方は、そのような本を探してください。私たちは自分達の中の好みとこだわりで、どうしてもある程度以上の着やすさがあるセーター以外は紹介する気持ちになれないのです。

使用糸

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メーカーローワン
糸名キッドクラシック
素材ラムズウール70%
キッドモヘア 26%
ナイロン 4%
重量・長さ50g 140m
色番号827(オレンジ)
使用重量200g(4玉)
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今回の使用糸は、ローワンのキッドクラシックです。私たちはもともとパピーのバラディーゾ(2001年から廃番になってしまいました。うぅぅ...)のように、モヘア混の軽い糸が好きですが、キッドクラシックはさらに高級感のある糸です。この糸の特徴は、違った素材の糸を撚りあわせていることです。一本はラムズウールとキッドモヘアの混紡糸で、もう一本がナイロンの細い糸です。2本の糸の色の組み合わせは色番号によって違います。この827(熟した柿の色に似ています)は、色の差が結構大きく、上右図のようにはっきりと区別がつきます(写真をクリックすると大きな写真が表示されます)。この構造のために編地に微妙な立体感と艶がでて、一般的なモヘア混の糸で編んだものよりも、編地に微妙なテイストが生まれます。

この毛糸は1玉(50g)980円(2001年9月現在)で、セーター一着には、4・5玉必要です。少し高めの糸ですが、私たちは基本的にいいセーターを作るためには、糸の費用はなるべく惜しまないほうがいいという考えをもっています。もちろん浪費を勧めているわけではありません。私たちも同じ糸を入手する際でも、色々と入手経路を比較して、少しでも安くあげる工夫を怠りませんし、廃番糸のバーゲン品もいつも注目しています。ただ、保温を主な目的とする実用編み物は別ですが、ファッションとして価値のあるセーターを編みたいという場合、まあまあレベルでは、編む時間を考えたら結局のところマイナスな気になるのではないでしょうか。ニットウェアなど、バーゲンになったら驚くほど安い値段で完成品がいくらでも買えるのです。だから、同じ編むのなら店ではちょっと買えないという作品を目指したほうがいいと思います。もちろん心構えはともかくとして、腕前はすぐにはついてこないかもしれませんが、いい糸はすぐにでも買えます。それを考えると、毛糸一玉の何百円かを惜しむのは、逆に大損ではないかと思います。初心者で下手だからいい毛糸を使うのはもったいない、という考え方に私たちは賛成しかねます。逆に初心者こそ、いい毛糸を使って欲しいと思います。毛糸のよさというのは、実際にいい毛糸を買って編んでみなければ分かるようになりません。どんな分野でもそうでしょうが、いい物を見るということが見る目を養うただ一つの方法なのです。安い毛糸はある程度毛糸の善し悪しが分かるようになってから手を出したほうがいいでしょう。

理屈くさいことは別にして、どうぞ一度想像してください。自分の苦労した作品が、見惚れるような素晴らしい色・何度も触ってみたくなる風合いの軽い糸、で出来あがるのと、奥行きの乏しい染色・きしんだ感じの妙に重い糸、で出来上がるのとに、どれくらいの価値の差があるかを。

キッドクラシックの入手方法

ローワンは、イギリスの糸メーカーで、お住まいの地域によっては簡単に入手できない場合があるかもしれません。その場合は、リンクのページにある、Rowan International Japanで通販購入できます。このホームページにローワン糸を扱っているショップの紹介がありますから、そこで購入することもできます。送料・割引率・バーゲンセールの期間などはショップによって違うでしょうから、色々調べてみてください。

キッドクラシックは、2001年秋に色数が増えて16色になりました。下の糸見本帳で、ある程度の色の雰囲気は分かると思いますが、モニタによって発色が全然違いますので、参考程度に考えてください。下の写真は、Windows マシンに接続した、ガンマ値 2.8 のCRTモニタで調整しました。(写真をクリックすると、大きな画像が表示されます。)

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使用編針

11号を使っています。ゲージは19目×25段です。


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