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4.4 目通し − 新しい目を左目に通す

編目のくぐらせ方

フランス式では右針にかけた糸が不安定です。アメリカ式では糸を右針の根元付近に絡めるし、糸が右針と直角方向に引っ張られているためかけた糸が落ちる恐れは少ないのですが、フランス式では右針に糸が斜めに渡っているだけです。この状態で右針を動かして編目をくぐらせようとすると、初心者の場合、右針の角度が一瞬浅くなってしまったり、左手の糸の繰り出しがうまくいかず、糸の張りが強くなりすぎて、せっかくかけた糸が外れることがあります。上手に編目をくぐらせるためには、右針先の動きに同期して左手の 人差し指を緩めて糸を送り出してやる必要があります。しかし、掛かった糸にばかり注意をしていると今度は針先が左針の糸を割る恐れがあります。

このように両指の微妙な同期が必要な動きはなかなか難しいのです。そこで、気持ちを変えて右針に糸をかけたらそのまま右針は固定させます。逆に左針の編目の方を右針にかぶせることによって右針先を編目に通すのです。こうすると、右針を動かそうとしないために、かけた糸が安定して、外れる確率は少なくなります。

リンゴの皮をむくときは右手の包丁を動かそうとせず左手のリンゴを回すようにするとよいと言われますが、それと同様です。この場合も右手に持った包丁のリンゴに対する角度が非常に重要になっています。この重要な役割を持った右手をさらに動かすと包丁の刃がリンゴから外れたりする恐れがあります。

(注意)
左手を動かすか、右手を動かすかとなるとまったく違った動きのように思われそうですが、実際はどちらにしても両手が動いています。あくまでも気持ちの上で注目する方向にすぎません。したがって、現在右手の針を動かして(と自覚して)うまく編めている方はそのままで問題ありません。

開始点。左針ならA方向、右針ならB方向に動かす。左人差し指の糸と平行の方向であることに注意。 編目に糸が入ってきたところ。移動方向は変わらない。網目をくぐるまでは平行移動させるのがポイント。 編目をくぐる瞬間。右針にかかった糸はこんなに先になっているが、針先が少し立っているのでまったく外れない。

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