「手づくりタウン」の掲示板で質問があったため、急遽「増目技法」に巻き増目とねじり増目の方法を追加しました。これは仮公開で、増目や減目などの技法はきちんとまとめてから改めて公開します。そのため、New羊もつけていません。
編物の歴史の本当の起源は今でもよく分かっていません。理由の一つは、繊維という素材が朽ちやすく資料が残されていないことです。同じく失われやすい素材に紙があります。王義之の時代までさかのぼると、書聖と崇められるような人の書でも、紙にかかれた書で残っているものはごくわずかです。ほとんどが碑文に刻まれた字を写した拓本なのです。歴代皇帝が大事にしてきた国宝の中でも最高の位置にある書ですらこの状況です。まして、履き古した靴下においておや!よほどの幸運でもないとメリヤス編みの起源を解くことは望めません。でもいいのではないでしょうか。伝統は美術館の奥深くではなく、今まさに私たちが靴下を編めることそのものに生きて伝わっているのですから。