業界内だけで通用する隠語のようなものについて

それぞれの業界では内輪だけで通用する隠語が生まれます。そのため同じ業界人同士の話を他の関係者が聞いてもちんぷんかんぷんということがあります。最近この手の言葉が大量に生み出されているのはなんといってもコンピュータ業界でしょう。NHKの日本語関係のミニ番組で、銀行のATMで現金を入金したら「処理中です..」と画面に表示され、「大事な客のお金を『処理する』とはなにごとだ!」と怒っている人からの投書がとりあげられていました。結論はコンピュータ業界では’Process’を「処理」と呼ぶ習慣があり、それがそのまま外の社会に使われたため、ということでした。外の社会で処理とはゴミ処理のように愉快でないものを処分するというニュアンスがあるため、お金を処理するという言い方はふさわしくないということです。なるほど。しかし、たしかに何にでも使うな〜「処理」。そんなに変?って気がするのは私たちだけかな〜?第一そんなこと言ったら、ウィンドゥだってファイルだってコピーだって、「一般社会」と「コンピュータ業界」とはぜんぜん意味が違うしな〜。ずいぶん前だけど私たちが「ファイルがなくなった!」って大騒ぎしてたらコクヨの紙ファイルを手渡されたことあるよ〜。(ネタじゃなくて実話)
海の男たちのセーター」(とみたのり子著,日本ヴォーグ社,1989)によると、ヨークシャー地方のデイルというところでは、上体を前後にゆすりながらリズムをとる、独特の編み方をしていたそうです。う〜ん。どんな編み方でしょう?ボートをこぐような感じ?ボクシングの選手みたいな華麗なウィービング?あ〜、一度見てみたいな〜。でも、どうして上体を揺するんでしょうね?不思議です。このような編み方をしていたニッターは「weird wizards」と呼ばれていたそうです。「奇妙な魔法使い」という意味です。ウィザード、って聞いたらコンピュータ業界人なら、何を思い浮かべるかわかりますか。いや今なら一般の人でも同じかもしれません。ちょっとした指示をするだけで複雑な処理(おっと、また使っちゃった!)を自動的にやってくれるソフトのことを「ウィザード」と呼びます。アイコンなんかも昔のテレビドラマの「コメットさん」(古い!!)が持っていたような魔法の杖の形だったりします。ところがこの「魔法使い」は曲者で、時には一生懸命積み上げた設定をお構いなしに壊して、全部だいなしにしてしまうことがあります。こういうときは本当に腹が立ちますね。素晴らしい手袋や靴下を編んでいた、デイルの「奇妙な魔法使い」から150年たって生まれたデジタルな魔法使いは、どうも本家より出来が悪いようで、できることなら九重由美子…いや大場久美子の頬に書かれたような大きな×をつけたくなることがあるのです。
【追伸】明日 1月26日、Yahooの「今日のオススメ」に掲載されることになりました。明日の朝6時以降、http://www.yahoo.co.jp/new/20010126.html(デッドリンク)をアクセスすると、(トラブルがなければ)掲載されているらしいです。


2016.2.8 追記
ヤフーでは、ディレクトリに登録されたサイトのうちから、面白そうなサイトを「オススメ」として紹介していたのですが、オススメはホームページから1クリックくらいの一等場所にあり、私たちもよくチェックしていました。オススメに選ばれる確率はたしか1割以下だったように記憶しています。「オススメに掲載します」というメールが来たときは、本当にうれしかったですね。

こちらの記事も人気です