伝統手袋を編むのに、サンカのときに作った-2号針をまた使う。

手袋のコンテンツを作るため、色々と手袋の資料を集めていたら、伝統系の手袋のゲージの細かさは、かなりのものがあることが分かりました。0号の編針でも編めないことはないのですが、非常にきつく編まなければいけないため、竹針の0号で編んでいたら針が曲がってしまいました。それで、金属製の0号針を買うと同時に、サンカ手袋を編んだときに作った-2号を久しぶりに取り出しました。

まさかこの針をもう一度使うことになるとは予想していませんでした。アメリカ製の-1号(1.75mm)と-2号(1.5mm)は購入しているのですが、長さが20cmと長めで、針先も日本のデリケートな形状とは程遠い、鉛筆をとがらせたような形で編みにくいのです。20cmの長さは手の部分を編むにはちょうどいいのですが、指部分に使うと、鉄製の重い針が編目から落ちそうになります。素材もニッケルメッキした鉄製で、ステンレス製に比べると安っぽく、雑なことをしているとすぐ錆びそうな感じです。

そこでサンカのとき、とても編みにくかった点を反省して、今度はサンドペーパーではなく、製図用具の烏口を研ぐときに使うオイルストーン(細目)を用意し、針先を入念に「匠」状に整形しました。最後の仕上げは台所スポンジの焦げ落しの面でこすり、ツルツルの針先に仕立てました。それで、試し編み(ん?試しの意味がちょっと違うなぁ)に4ply(中細)を編むと、サンカのときとは比較にならないほど編みやすく、最初からこうしておけば良かったと悔やまれることしきりです。ただ、あの時は早く手袋を編んでみたかったのと、たぶん使い捨てになるだろうという気持ちや、ここまで細い針だと針先の形状など関係ないだろうという思い込みもあったので、それほど丁寧な仕上げはしなかったのです。(それで、どれだけ苦しんだことか…。)

4plyを編んでみると、ゲージは2ply(極細)を編んだゲージと大きくは違わない感じでした。ただ、それでも少しゲージが大きい上に目と段のバランスが悪くなってしまったため、実際にはサンカには使えなかったのですが、もしかすると3plyならいけるかもしれないと思います。2Plyはちょっと細すぎでしたので、今度挑戦するとき(う〜…当分はしたくないなぁ…)は3plyにするかもしれません。

ともあれ、この1.5mmの短針(16cm)で、伝統編込模様の手袋や靴下をこれからもたくさん編んでみたいですね。

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