自分で編んだエリスキー風 ガーンジーの伝説(4)

写真のガーンジーセーターは、たた夫が○十年前に編んだガーンジーです。毛糸は、ごく普通の日本製のもので、ゲージは本来のものよりは若干大きいです。何かの本を見て編んだものですが、どの本だったのかは覚えていないようです。これより前にアランセーターなども編んでいて、それらはすぐに貰われていったのに、このガーンジーだけは、地味な上に妙にぴったりしたシルエットで着心地もよくないため、まったく貰い手が現れず、手元に残りました。かさばるので、何度か捨てようとしたらしいですが、まぁ、これくらいはいいかという感じでいまだにキャビネットの奥深く眠っていたのです。今回、ガーンジーの話をブログで書いているうちに、ふとそういえば一着家にもあったっけ、ということを思い出して休みに奥のケースを引っ張り出して写真に撮ったのがこの一着です。

とっくの昔に焼却場の煙となっていたかもしれないセーターですが、このブログの一ネタのために生きながらえていたのかと思うと、いとおしくなりますね。(笑)

改めてみると、見事にエリスキー風ですな〜これは。全体は輪編みで、脇のガジェットもあるし、脇から拾い目をして袖口に向かって編んでいく技法もガーンジーそのもの。ほとんど伝統手法に近い編み方です。

胸のベルト風模様の部分の上下で模様が違っているところも、なかなか本格的というか凝りすぎという感じです。
脇の下は、ニシンの骨の透かし模様になっています。さすがにフィッシャーマンセーターというところ。二本の骨がつながる部分の処理がちょっと怪しいですが、まぁ、確かimg14_gurnsy-2に、ここはなかなか難しいところですね。

妻に編んでもらえなかったフィッシャーマンがこのように自分で編んだかということですが、記録に残るほど一般的ではなかったのか、まだそういう記述には出会っていません。どこかに一着くらい残っていると面白いと思うので、見つかったら新しい伝説が生まれるかもしれない、いや、私達が強引にでも作ってしまおう、と二人で話しています。(笑)

100年の時を越えて、1800円でオークションに出してみるのも、面白いかと考えたりもしたのですが、なにしろただでさえ貰い手のなかったものですからねぇ・・・

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